【自己紹介】
【転職支援サービス】
転職を検討しているデータサイエンティスト向けに【完全無料の】転職支援サービスを実施しています!
詳しくは下記をご覧ください!
【キャリア相談サービス】
キャリアに悩むデータサイエンティスト向けにキャリア相談サービスをやっています!
詳しくは下記をご覧ください!
【本題】
今回は実際にご相談があった「データサイエンティストを目指す大学院生Bさん」のご相談内容をまとめていきます。
記事としてまとめていくのは、
- 同じ悩みを抱える方の参考になってほしい
- 「ぬるったんキャリア相談サービス」の価値を伝えたい
という2点が理由です。
データサイエンティストを目指しているが、どのような方向性に進むべきか悩んでいる方の参考になれば幸いです。
また、自身もキャリアを相談したい!と思った方はこちらのページをご覧ください。
相談内容
実際に筆者が相談に乗らせてもらったBさんの相談内容です。
学生ながらも非常に具体的に自身のキャリアを考えており、感服でした。
また、学習意欲も高く、分析スキルもかなり高いものがあり、就活生として非常に優秀な方です。
データサイエンティストとして、どのような方向性に進むべきかという点がクリアにならず、どのような会社に就職すべきか悩んでいる状況でした。
データサイエンティストの業務内容・身に付くスキル・経験の解像度を上げて、自らのやりたいことをもう一段解像度を上げるサポートが必要だと感じました。
基本情報
基本情報としては下記のような、ご状況・ご経験でした。
ご年齢:22歳、2025年3月卒業予定
ご職歴:東京大学大学院、修士1年 コンピュータビジョンを軸とした研究室に所属
分析関連スキル:Python(4年)、Pytorch, matplotlib, tensorflow, pandasを用いての深層学習モデル構築(CNN, LSTMなど)経験あり。
キャリア相談サービスの形式:ビデオ通話希望
悩みポイント:
現在、新卒として就職活動を行っているが、データアナリスト(コンサル系)、データエンジニア(SIer系)、リサーチャーのどれを目指すかを自分で明確にできないです。
とりあえずデータアナリスト、データエンジニアに関しては両方とも受けながら、KaggleやAWSでのデータ分析(AWS Educate)を経験して自分がデータサイエンティストとしてどこを目指しているのかを明確にしようと考えています。
学生時代から分析は経験しており、基礎~応用も含めて、経験のある状態です。
データサイエンティストの就職としては、強い経験を持っています。
悩みとしては、どのようなデータサイエンティストになりたいか?という点がやや不明瞭で解像度を上げていきたいという状況です。
相談したい事項
相談事項としては、下記のようなものです。
- 特にデータアナリスト、データエンジニア、リサーチャーのおススメの会社が知りたい
- 25歳、30歳の具体的な年収レンジ
- 社会人目線での各企業の動向
- 具体的に因果推論に強く取り組んでいる会社が知りたい
- 大手のDS長期インターンがなかなか見つけられない
下記が具体的な相談事項です。
相談事項:
・基本的に大手中心で見ていますが、それでもデータサイエンティストを新卒募集している会社が非常に多くて把握しきれないです。なので特にデータアナリスト、データエンジニア、リサーチャーのおススメの会社が知りたいです。(25歳と30歳の具体的な年収レンジを知る方法もあれば教えて頂きたいです。)
・社会人目線での各企業の動向などが知りたいです。特にここ数年でコンサル系のデータアナリストが乱立したイメージがあるのですが、将来性や実態(実はエクセルいじるだけとか)など
・因果推論に興味があります。主にマーケティング会社が強いとは思うのですが、具体的に因果推論に強く取り組んでいる会社が知りたいです。
・私の調べ方が下手くそなのか大手のDS長期インターンがなかなか見つけられないです。長期インターン(希望は2か月以上~,週3日以内)を見つけるためのおススメのサイトや検索方法を教えてほしいです。
早期から就職活動を始めており、データサイエンティスト職を詳しく見ている印象で、悩みも具体的です。
データサイエンティストは各社で必要とされる人材であり、選択肢も多く見えることから就職をされる方の目線でも悩みやすい職業なのだと実感しました。
回答内容
下記が筆者から回答させていただいた、一次回答の内容になります。
*現在(2024年5月1日~)は一次回答はオプション購入とさせていただいております。(+\3,000)
全体所感
まずは、全体所感です。
Bさんのご状況に対するコメントおよび具体的な企業名を挙げて企業の解像度向上をアドバイスしました。
Bさんの全体所感としては下記がサマリになります。
- スキルレベルは高いので、自身を持って問題ない
- 悩みが強いので、色んな経験ができる会社をおすすめ
- 具体的な企業名を挙げて特徴解説
という点を中心にお伝えさせていただきました。
下記は詳細の回答内容です。
まず、スキルレベルが非常に高いので、比較的データサイエンティストの就職には強いと思うので、自身を持っていただいてよいかと思います。
キャリアに関して、迷われている(学生なら当然です)のであれば、社内で色んな経験ができる会社を目指すのがおすすめという所感です。
具体的には、下記のような会社などですね。
①メガベンチャー系:DeNA、サイバー、メルカリ など
自社で大型サービスを持っている企業です。自社でサービスを持っているので、システム側に行くことも可能ですし、レコメンドシステムなどの高度な分析も可能でしょう。
また、因果推論などのマーケティング的な分析需要もあります。なので、比較的メガベンチャー系のデータサイエンティスト枠は幅広く経験ができると思うので、いまのご状況からしたら向いているかと思いますね。
➁データ分析会社(ブレインパッド、ARISE analytics など)
分析を専門としているDX推進支援系の会社です。
データアナリスト的なロールから、データエンジニア的なロールまで幅広い案件を持っており、社内でも色んな経験が積みやすいと思います。
マーケティングの因果推論周りに強いとは言えないませんが、分析会社なら普通に扱う案件はあるはずですね。
ちょっと向いていないかもなと思うのが、下記の業態です。
➂コンサル:アクセンチュア、PwC、NRI など
コンサルだと、データエンジニアとデータアナリストが割と分業っぽく動いています。近くでコンサルの方と働いていますが、エンジニアとアナリストの行き来はあまり見ないので、コンサルだと早期に決断する必要性が出てくるので、向いていなさそうという所感です。
④昔ながらの大企業:Docomo、東京ガス、関西電力 など
昔ながらの大企業だとややベンダーマネジメントをする業務が多いリスクがあり、必ずしもデータをいじれるという確約がやや難しいです。
もちろんすべてではないですが、リスクとしてはありえるので、あまりおすすめはしないです。上記の①、➁の方がおすすめできます。
現状のお悩み状況から、筆者なりの考えを回答させていただいています。
この時点では、エンジニアリング・サイエンスを中心に経験が積めるメガベンチャー系の企業をおすすめしました。
一方で、役割で分かれやすいコンサルはあまり向いていない所感を持ったのでアドバイスしています。
悩みへのアンサー
Bさんの悩みへのアンサーのサマリは下記です。
- 各職種のおすすめの会社
→プログラムを書きたい意欲を感じたので、メガベンチャー・データ分析会社がおすすめ - 具体的な給与レンジ
→正直、業界に左右される、給与ならコンサル一択 - 社会人目線での各企業の動向
→コンサルのデータサイエンティストについて、簡単に解説 - DS長期インターン
→知らないです。。お役に立てず
下記が詳細の回答内容です。
【悩み①:各職種のおすすめの会社】
>・特にデータアナリスト、データエンジニア、リサーチャーのおススメの会社が知りたいです
上記で紹介した企業などは相性がいいと思います。(リサーチャーがどのような職種を指しているか、つかめなかったので、アナリスト・エンジニアという目線で)
割とプログラムとか書きたいという形だと思うので、①、➁あたりが向いていると思った次第です。
各職種のおすすめを紹介しました。
「①データアナリスト型」「④データエンジニア型」(こちら参照)に興味が高いので、「メガベンチャー系」、「データ分析会社系」をおすすめしました。
手を動かして、分析したいという希望だったために、「昔ながらの大企業」はマネジメントリスクもあり、控えた方がいいというのが、筆者の回答です。
【悩み➁:具体的な給与レンジ】
>・25歳、30歳の具体的な年収レンジ
これは会社によってまちまちですね。正直データサイエンティストの給与は業界に左右されます。
製造業のDS→製造業の給与に、製薬系のDS→製薬の給与に、という形です。
なので、データサイエンティストと言えど、入る会社の業界水準に引きずられる形が多いです。
そのように考えた時に、コンサルの給与は比較的高く、30歳であれば1,000万は普通に超えるでしょう。(25歳で700~800ぐらいのように見えますね、周囲のコンサルは)
給与帯の悩みです。
正直データサイエンティストの給与は業界水準に左右されます。
給与という観点では、現状の市場環境では「コンサル」一択です。
固定費を持たない「コンサル」の給与水準は構造上高くできるので、給与重視なら「コンサル」という回答です。
【悩み➂:社会人目線での各企業の動向】
>・社会人目線での各企業の動向。特にここ数年でコンサル系のデータアナリストが乱立したイメージがあるのですが、将来性や実態(実はエクセルいじるだけとか)など
コンサルのデータサイエンスの流れは多いですね。
DX推進系の案件がいまのコンサルの稼ぎポイントなので、デジタル人材(データサイエンティスト)を大量採用しているのが、ここ数年です。
コンサルの給与が高いので、中々事業会社が採用に苦戦しているという概況に見えますね。
将来性という意味では、ドメインが今後重要になってくると思います。下記にまとめているので、ご参考までに。
データサイエンティストは「コンサル」か「事業会社」か?【ドメインに拘ろう】 【自己紹介】 ぬるったん#Twitter:@Nurruttan / #YouTube:@Nurruttan 【転職支援サー...コンサル系のデータアナリストでも、比較的Pythonなどでデータ加工して分析はすることが多いですね。
ただ、ビジネス活用と意味で、少しマネジメント寄りになるとExcelでデータを整理して、報告するなどは多くなります。
どうしてもビジネスによると、解釈重視で基礎集計が多い傾向はあります。高度な分析ニーズはそこまで多くないですね。
コンサルのデータサイエンスの概況について、詳細に回答させていただきました。
コンサルが高い給与で大量採用しているため、事業会社の採用がかなり苦戦しているという経験談をお伝えさせて頂いています。
実際のコンサルの業務内容についても簡単に紹介させていただいています。
【悩み④:DS長期インターン】
大手のDS長期インターンがなかなか見つけられないです
インターンは私もあまり詳しくなかったので、少し調べてみますね。ノーアンサーですみません。
学生目線の長期インターンについては筆者も疎く、回答することができませんでした。
知らないことは素直に知らないと言わせていただきました。お役に立てず、すみません。
上記の一次回答を基に何度かやり取りをさせて頂き、給与面・経験面・今後のキャリア面を考慮して、コンサル側に傾いたとのことでした。
仕事内容について、自社内プロダクトや分析より、対クライアントの戦略、広告などを分析、改善する業務がしたいです。
理由としては色々な業界のドメイン知識身に着けたい(転職に強そう)のと熱しやすく飽きっぽい性格なので3か月ごとに仕事が変わるのが自分に合ってそうだからです。キャリアプランについて:
少なくとも最初の数年は自分でコード書いて、論文の追試とかやれる業務がいいです。(論文の追試は多分コンサル系だとないですよね。。)
その後ははっきりしていないですが、PMとして複数案件かかえて管理メインになるのかなあ・・・って感じです。
上記はまだ、ビデオ通話前の状態でまだ悩みは抜けきっていない状態です。
しかし、データサイエンティストの解像度が上がり、考えも少し変わっているというのがいい例です。
ビデオ通話の内容
その後、何度かチャットでやり取りをさせて頂いた後に、ビデオ通話(30分)を実施させていただきました。
諸々をチャットをさせて頂く中で、コンサルに傾いたこともあり、コンサルの業務内容や身に付く経験について深く会話させていただきました。
会話した内容としては下記のような内容です。
- コンサルでの分析業務について
- コンサルのキャリアアップ
- コンサルの働き方
- コンサルの転職事情
- コンサルのデメリット
詳しく内容を紹介します。
コンサルの分析業務について
Q:コンサルではExcelなどの作業が多く分析スキルは身に付かないか?
A:コンサルは作業が多く、初めの内はPythonでデータ分析することが多いです。
少しマネジメント側によると、Excelによるデータ集計などがメインになることはありますが、ジュニアの内はプログラムでデータを加工したり、機械学習のモデル作成などの分析業務が主です。
コンサルでは地に足が付いた分析スキルが身に付けられるのはメリットです。
逆に事業会社に行くと、分析ベンダーのマネジメントを担当する可能性もあり、分析スキルが身に付かないリスクもあります。
という回答をさせて頂きました。
経験豊富な中途入社であれば、分析作業をせずに、マネジメントにいきなり向かう場合もあります。
しかし、新卒のジュニアであれば分析業務が多いことをお伝えさせていただきました。
これは、筆者の近くで働くコンサルの業務内容を実際に見た経験からお伝えしています。
コンサルのキャリアアップについて
Q:コンサルはどのようにキャリアアップしていくか?
A:まずはジュニア時代は分析業務を1~3年担当します。
その後、ビジネス側で報告業務を行い、分析の設計や結果の取りまとめを1~3年担当します。
4~6年でマネージャー職になれば、複数案件を持ちながら、分析結果の取りまとめやマネジメント業務を担当して、徐々にマネジメントの割合が増えていきます。
一方で、一定数技術特化した役割も用意されていることがあります。
技術特化した職種は、自身の技術力で市場に対して、価値を出す役割です。
具体的にいうと、ホワイトペーパーの作成や論文執筆で技術的優位性を社外にアピールするミッションを持ちます。
一定のビジネス貢献をした後の役割ですが、技術に特化してキャリアを作ることも可能です。
という会話をさせて頂きました。
実際に、コンサルはまずは足元で作業を実施して、徐々にマネジメントを求められビジネス側で活躍することを求められるのが王道です。
また、あまり知られていないですが、技術に特化した役割を用意しているファームもあります。
彼らは自社の技術的優位性を向上させるための、スペシャリストとして位置づけられています。
こちらも自身の近くで働くコンサルの方のとの会話をベースにアドバイスさせて頂きました。
コンサルの働き方
Q:コンサルは激務であると聞いたが実態はどうか?
A:ジュニアの働き方は劇的に改善されています。特に心配はないでしょう。
ただし、職種上、重要な報告前はやや業務が多くなることはあり得ます。
しわ寄せがマネージャー層に来ている構造であり、マネージャーはより上手くやる能力が求められています。
ジュニアの働き方が破られると上層部が罰せられる仕組みもあり、かなり厳格に管理されています。
といった会話をさせて頂きました。
実態として、コンサルの働き方はひと昔前と比べると改善されています。
特に、ジュニアなどのマス層はかなり厳格な管理がなされており、破ると上が罰せられる仕組みを取っているファームもあります。
そのため、新卒入社として働く分にはあまり問題はなさそうという旨を伝えさせていただきました。
一方で、マネージャー層にしわ寄せがくる構造のため、上手くさばけないマネージャー層は苦労しているのが実態です。
コンサルの転職事情
Q:コンサルでは将来的に転職しやすいか?(事業会社などにもいけるか?)
A:新卒で入社するならコンサルは転職しやすいです。
コンサルはまず地に足が付いた分析スキルが身に付けられることから、データサイエンティストとして基礎的な分析スキルが身に付きます。
そのため、転職はかなり有力な選択肢になります。
新卒で入る前提で転職事情について回答させていただきました。
ジュニア時代では地に足が付いた分析スキルが身に付けられるため、比較的幅広く需要はあります。
有名ファームであれば、経歴に箔も付くので心配しなくても大丈夫、という点を伝えました。
コンサルのデメリット
コンサルでは扱えるデータが限定的である場合もあります。
第三者にデータを渡すことがセキュリティポリシー上、よろしくない場合があるので、支援する会社によっては限られたデータの中で分析せねばならない場合があります。
このデメリットを打破するために、事業会社とコンサルで合同会社を作って、事業会社が資本を入れたスキームを取ることがあります。
このような会社では子会社扱いのため、セキュリティポリシーも一部ゆるくなるので、事業に踏み込みながら、豊富なデータ量を持って、第三者的な分析ができます。
最後に、コンサルのデメリットについても言及させていただきました。
コンサルは第三者的な立場のため、扱えるデータ量がやや限定的であるという場合があります。
そのため、分析が縮こまってしまうリスクがある旨を説明しました。
ただし、事業会社とコンサルで合弁会社を作っている場合があるので、そんなスキームで上手くやっている会社もあります、という豆知識でした。
キャリアサポート後の感想
キャリアサポート後には下記のような感想をいただきました。
物凄くご丁寧な回答ありがとうございます。有益すぎて何とお礼を申し上げればいいのか・・・!
本日はありがとうごいざいました!貴重なお話色々お伺いすることができ、非常に参考になりました。
学生さんということで、現場で働いているデータサイエンティストと会話する機会があまりなかったようで、お役に立てたようで非常に嬉しく思いました。
就職活動中では、実際に悩みをフラットに相談できるデータサイエンティストはあまり多くないと思うので、よい機会になってよかったです。
特に、キャリアサポート後の感想などは求めてはいないのですが、非常に嬉しい限りでした。
キャリアに悩んでいる方がいればぜひご相談を!
「ぬるったんのキャリア相談サービス」はこのような形で筆者自身の経験を活かして、オーダーメイドのアドバイスをさせて頂いています。
少なくとも50名以上のキャリア相談を受けてきた筆者の目線から、将来に悩むデータサイエンティストの方に対して、相談を受け付けています。
- データサイエンティストになりたい人
- これからデータサイエンティストになろうと転職活動している人
- 既にデータサイエンティストあり、で転職を考えている人
など、データサイエンティストとして、キャリア形成を考えている方であればどなたでもご相談させていただきます。
詳しくは下記をご覧ください!