【自己紹介】
【転職支援サービス】
転職を検討しているデータサイエンティスト向けに【完全無料の】転職支援サービスを実施しています!
詳しくは下記をご覧ください!
【キャリア相談サービス】
キャリアに悩むデータサイエンティスト向けにキャリア相談サービスをやっています!
詳しくは下記をご覧ください!
こんにちは、ぬるったんです。
今回はテクノロジー×コンサルティング事業が多く立ち上がっている市場の潮流、について書いていこうと思います。
提携している転職エージェントBloomさんとの議論や自身の経験からもすごく感じる変化です。
今回は、この点について深く解説していこうと思います。
テクノロジーが市場を動かしている
まず、前提としてあるのが、テクノロジーが市場を動かしているという概況です。
過去10~20年前は大量生産の時代であり、ものを作れば売れるという時代でありました。
しかし、昨今ではモノが市場に溢れかえり、単純な生産だけでは、モノが売れなくなってきています。
よく言われる「モノ売りからコト売りへ」という言葉がありますが、モノは売れなくなり、モノを媒介しにしたサービスを展開していくことが重要だというのが、よく語られる市場の変化です。
このような中で、注目されているのがテクノロジーです。デジタル技術が広く普及して、各企業はテクノロジーによって、新たな価値を見出すような戦略を取り始めています。
一言でいうと、DX(Digital Transformation)です。
テクノロジーを活用して、業務効率化を行ったり、顧客に新たな価値を届けることを各社が進めています。
いまの市場は間違いなく、テクノロジーによって動かされており、テクノロジーの重要性がますます高まってきています。
経済産業省などの資料を見ても、DXやデジタル技術、AIの活用などテクノロジーを産業成長の軸にしていくように定めており、今後もますますテクノロジー活用は市場の中でも重要度が増していくでしょう。
テクノロジー活用を進めたいが、進まない企業が多い
一方で、テクノロジー活用を進めたいが進まない企業が多いというのが事実です。
特に市場を動かす影響力のある大企業では、テクノロジーに精通した人材が少なく、中々組織的にテクノロジー活用を進めることが難しいという市場です。
海外とは異なり、解雇がしにくいことから、SIerにシステムを外注するのが商慣習であります。
海外のように、一時的に集中的に設備に投資をして、エンジニアを採用して、終わったら解雇というようなことは文化上、難しいため、テクノロジー人材が集まりにくい構造にあるというのが、個人的な見方です。
そのため、他社の力を借りながら、テクノロジー活用を進めていく必要があるというのが、現状の日本の市場環境のように見えます。(もちろん、海外も全部自分たちでやる、ということはないと思いますが)
SaaSサービスがトレンド化
このようにテクノロジーに注目が集まり、他社の力を借りる構造の中で、SaaSサービスが注目されるようになりました。
市場で共通の課題を解決するために、クラウド上で動くサービスを作り、各社に導入していくような動きをしていく企業が増え、SaaS系のサービスが世に多く出回るようになりました。
有名どころで行くと、セールスフォース・SanSan・Slack・サイボウズ・・・などなどです。
テクノロジー活用を推進したい企業目線だと、自社開発が少なく、簡単に導入ができるので、効率的にテクノロジーを活用することができます。
ユーザー側は多くのメリットがあるため、月額ライセンス費を払って利用をしています。
プロダクトの提供だけだと市場が小さい
一方で、テクノロジーを提供する側の目線で語ると、SaaSサービスを横に広げてユーザー数を拡大していくと、ある程度で頭打ちが来るフェーズに入ります。
頭打ちが来ると、下記のような戦略を取って、さらなる収益拡大を検討します。
- 各企業の単価を向上させる戦略
- 新たなSaaSサービスを構築して、新たな収益源を作る戦略
- 全く違う事業を立ち上げて収益を上げていく戦略
初手のSaaSサービスで獲得した顧客基盤を活用して、新たな収益拡大を狙うことを考えていきます。
つまり、一つのSaaSサービスだけでは、市場に限りがあり、その市場からでない限り、収益の拡大が見込めないということです。
そのため、多くのSaaSサービス運営企業では、収益拡大に向けた拡大のために、新たな打ち手を進めることが必要になります。
コンサルティングサービスの展開に傾いている
このような中で、少しづつ「コンサルティングサービス」へのシフトが進んでいるようになっているように感じます。
提供しているSaaSサービスだけでは解決しきれない深い業務課題を人的サービスで解決するような動きを取る企業が増えているように見えます。
SaaSとはややずれますが、例を取ると、データサイエンティストとしてよく参考にさせていただいている、ブレインパッド社の決算資料を参照します。
ブレインパッド社は「R-toaster」を始めとする、デジタルマーケティング領域の自社プロダクトを多く持っています。
決算を見ると、コンサルティングサービスである「プロフェッショナルサービス事業(67.4億円)」と「プロダクト事業(30.6億円)」では「プロフェッショナルサービス事業」が主の売上となっていることが分かります。
特に、「プロフェッショナルサービス事業」は高い利益率を出していることが確認できます。
資料には「個別の顧客課題に対応」という風に書かれており、個々の顧客課題をコンサルティングサービスで解決する形で収益を上げているように見受けられます。
また、私もSaaSサービスを運営している事業の支援をさせていただいています。
その中で、やはりSaaSサービスの市場の頭打ちが来ており、コンサルティングサービスで単価を向上させる戦略に徐々にシフトしている状況を目の当たりにしています。
そのような経験も相まって、徐々にコンサルティングサービスで収益を上げようとしている企業は市場全体でも増えているように感じます。
このように、データサイエンス領域でも単にプロダクト販売だけでなく、コンサルティングサービスをセットで売り上げを拡大している事例が見られます。
コンサルティングサービスはあらゆる業界から展開されている
市場環境を見ていると、コンサルティングサービスはあらゆる業界から展開され始めています。
特に、生成AIが流行りとなっている中で、ますますコンサルティング需要が高まってきているように見えています。
いくつか、例を挙げると、
例1:ソフトバンクG Gen-AX株式会社
最近のニュースですが、ソフトバンクが生成AI SaaS×コンサルティングサービスを提供する「Gen-AX株式会社」を立ち上げました。
生成AIを効率的に活用するSaaSサービスを立ち上げつつ、コンサルティングサービスで業務適用を進めていくような狙いがあるように見えます。
生成AIなどのテクノロジーはまだこれから成長してくる市場になる中で、業務活用を進めるには、システムと有識者の両方が必要になってきます。
そのようなニーズを満たすために、SaaS×コンサルティングサービスを立ち上げている狙いがあると感じます。
https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2024/20240701_02
例2:サイバーエージェント×コンサルティング
コンテンツ事業に強みを持つ、サイバーエージェントもAIコンサルティング事業を展開しています。
メガベンチャーとして、テクノロジーに強いブランドを活かしながら、生成AIの業務活用を進めるためのコンサルティング事業を展開して新たな収益を作っていくような戦略が見て取れます。
https://www.cyberagent.co.jp/techinfo/ai/retail
例3:Ridgelinez(富士通G)
Ridgelinez社は富士通から分社化したDXコンサルティング企業です。
SIerのイメージが強い富士通ですが、よりデジタル的なブランディングを強め、コンサルティング色を強くした企業をわざわざ分社化しています。
これは、SIerではなく、より深い顧客課題に踏み込んで解決するコンサルティング事業を主軸に据えていくために、立ち上げられ、コンサルティング事業を推進しようとしている戦略性を感じました。
このように、多くの企業・業界でテクノロジー×コンサルティングで事業展開をしていくことが昨今のトレンドになっているように感じています。
かなり主観が入っているかもしれませんが、自身の経験と合わせこんでも納得感のある市場の流れに見えています。
テクノロジー×コンサルティングの経験値の需要が高まる
と、いう流れがある中で、やはり今後はテクノロジー×コンサルティングの需要が高まっていくように感じます。
特に生成AIなどの新興技術においては、ますますコンサルティングの市場が高まっていくことが予測されます。
個々個人のキャリアとしても、テクノロジーを主軸に据えながら、コンサルティングができることは大きな強みになっていくのではというのが、私自身の見立てになります。
また、生成AIに関しては、データサイエンスとの親和性も高く、データサイエンティストとしても学びやすい技術であることは間違いありません。
一方で、コンサルティングスキルにおいては、環境と実務経験がものをいう世界です。
ビジネスに近い立場で働ける環境であることが重要であり、コンサルティング能力を身に付けていくには環境選択が大事なるでしょう。
今回は、長めの記事になりましたが、昨今の市場環境を見て、今後どのようなスキルを身に付けていくべきかは、改めて再考する時期に来ているように感じています。
今回は以上になります。ありがとうございました。