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【本題】
データサイエンティストのキャリアを考えるのは難しいです。
どのようなスキルを身に付けるべきかを考えるのも簡単ではありません。
将来的にどんなデータサイエンティストになるべきか、価値高いデータサイエンティストとはどんな人材なのか解説していきます。
筆者は長年データサイエンス業界に身を置いており、様々なデータサイエンティストを見てきています。
今回は活躍しているデータサイエンティストを見ている筆者の目線でまとめていきます。
結論、「活躍するデータサイエンティストのスキルポートフォリオは、徐々にデータサイエンススキルの割合は下がる」ということです。
バランスよく広いスキルを身に付けることが重要ということです。
では、本題に移ります。
データサイエンティストという職業とは
データサイエンティストという職業はなんなのか、各社で定義は大きく異なります。
筆者としてはデータサイエンティストは「データを活用してビジネス課題を解決する職業」だと定義しています。
重要なことは「ビジネス課題を解決する」ことです。
データを活用することではありません。
データサイエンティストの価値は「ビジネス課題を解決する」ことであり、データを活用することではないことを強く認識しましょう。
価値高いデータサイエンティストはいかに「ビジネス課題を解決する」ことができるかを考えています。
ビジネス課題を解決するために必要なこと
データサイエンティストがビジネス課題を解決するために必要なことは様々あります。
簡略化するとビジネス課題を解決するまでは、下記のプロセスで進みます。
- 課題の明確化
- 明らかにすべきことを明確化
- 分析設計
- 分析実装
- 分析結果の解釈
- アクションの検討
- アクションの検証
このプロセスを何度も繰り返すことで、ビジネス課題を解決することができます。
すべてのプロセスを一貫してデータサイエンティストが考えられることが望ましいです。
そのために必要なスキルはさまざまなあり、今回は下記の4つで考えます。
- データサイエンススキル
- ドメイン知識
- コミュニケーションスキル
- マネジメントスキル
各プロセスと必要なスキルは下記のようプロットできます。
いいたいことはなにかというと、データサイエンススキルだけではビジネス課題は解決できないということです。
データサイエンティストがビジネス課題を解決するためには様々なスキルが必要になります。
データサイエンティストのスキルポートフォリオ
データサイエンティストのスキルポートフォリオは自身の経験と共に徐々に変わっていきます。
価値高くなればなるほど、データサイエンティストのスキルのポートフォリオは変わっていき、スキルのバランスが重要になってきます。
今回はこのスキルポートフォリオについて詳しく解説していきます。
初学者
まず、初学者です。初学者のスキルポートフォリオは下記のような形になります。
ここでいう初学者はデータサイエンティストになって業務経験を積み始める段階、というレベル感で記載しています。
基本的にはデータサイエンススキル一色です。
まずは、大前提としてデータサイエンスのスキルを身に付けることが重要であり、データ分析ができればとりあえずよいというスキル状態です。
初手として、データサイエンスのスキルを身に付けることが重要であり、ここさえできればデータサイエンティストとしての業務を一部こなせるようになります。
そのため、初学者のスキルはデータサイエンススキルで十分です。
中級者
中級者のスキルポートフォリオは下記のようになります。
中級者はデータサイエンティストとして実務を積み始めて、ビジネス元と会話を少し持ち始めた段階としています。
徐々にドメイン知識と分析結果を伝えるコミュニケーションスキルが必要となってきます。
ビジネス元と会話を重ねるにあたって徐々にドメイン知識がついてきて、分析結果を伝えるコミュニケーションスキルが身に付いてきます。
これは、身に付けてからというより、やっていく中で徐々に勝手に身に付いていくと言った方が正しいです。
スキルポートフォリオとしてはデータサイエンススキルが80%ぐらいになります。
上級者
上級者は下記のようになります。
上級者はビジネス元に対して、一気通貫でビジネス課題を解決する人材であると定義しています。
徐々にデータサイエンススキルの割合が小さくなり、その他の占める割合が大きくなります。
特に、マネジメントスキルが求められるようになり、徐々にチームで成果を出すことが求められます。
ドメイン知識、コミュニケーションスキルの比率もやや大きくなり、よりビジネスに近い立場で分析の要件整理や分析結果のコミュニケーションをする役割です。
データサイエンススキルが小さくなることの抵抗感がある人も少なくないが、価値高いデータサイエンティストはこのようなスキルポートフォリオになっていきます。
マネージャー職
マネージャー職は下記のようになります。
マネージャー職は複数のデータサイエンティストを束ねる存在として、活躍します。
データサイエンススキルが必要な割合は他のスキルと比べて同比率になります。
ビジネス元とのコミュニケーション、上流の価値設計に重きを置くことになってきます。
そのためには、ドメインに有識である必要もあり、柔軟なコミュニケーションスキルが必要になります。
また、複数のデータサイエンティストを束ねるマネジメントスキルは重要となり、チームを作る力が必要です。
データサイエンススキルはチームメンバーの力を借りられることにもなり、割合としては低くなります。
上記のように、価値が高くなればなるほど、データサイエンススキルの割合は小さくなります。
実態として、このポートフォリオに憧れないデータサイエンティストは一定数います。
もっと手を動かしたい、もっと分析をしたい、など主張する若手はよく見るが、実際にキャリア・価値という観点であれば、これが最も手っ取り早くシンプルな価値の出し方です。
それぞれのスキルの割合は個々個人で異なるが、シンプルに価値高いデータサイエンティストになるにはバランスよくスキルを身に付けることが重要になります。
一般的には徐々にデータサイエンススキルを縮める
ここからはどのようにスキルを身に付けていくかを考えていきます。
一般的には下のようなものが考えられます。
データサイエンススキルが軸にあって、徐々にドメイン知識、コミュニケーションスキル、マネジメントスキルを身に付けていく順番がデータサイエンティストの一般的なキャリアの積み方です。
まずはプログラミングから行い、ビジネス元と会話し、チームをマネジメントする、という順番です。
これは王道であり、皆が想像するキャリアアップの方法になります。
逆から攻める方が実は早い
実は最終的なマネージャーのポートフォリオに行くには逆から攻めた方が早かったりします。
なぜなら、このキャリアの築き方は少数派だからです。
初めはデータサイエンススキルを持たない斬新なスタイルです。
マネジメントスキルとコミュニケーションスキルが高くて、数多くのデータサイエンティストから少しづつ学んでいくという方法です。
徐々にドメイン知識を身に付け、ビジネス目線で依頼元と会話をして、データサイエンティストと共に案件を推進します。
徐々にデータサイエンススキルは近くのデータサイエンティストから学びつつ、割合を徐々に上げていくという方法です。
最終的な着地点は同様であり、バランスのよいスキルポートフォリオになります。
このように、マネジメントスキル、コミュニケーションスキルから徐々にポートフォリオをバランスよく築いていくやり方も一つの選択肢です。
これはなによりも価値を出すまでが早いというのがメリットです。
そして、キャラ立ちするキャリアの築き方であるので、個人的にはおすすめの穴場スタイルです。
このキャリアをデータサイエンティストと呼ぶのか、という議論はありそうですが、「データを活用してビジネス課題を解決する」のがデータサイエンティストです。
この定義であれば何の問題もないと筆者は考えています。
むしろ、課題から逆算的にデータ分析に辿り着いているので、あるべき姿でもあると思っています。
このように一般的なキャリアの築き方から逆向して、スキルポートフォリオを築くやり方もあります。
ちなみに筆者はこの亜種タイプです。
それが、最年少・最速で昇進できた理由の一つになっていました。
スキルポートフォリオを考えよう
データサイエンティストとして価値を出すにはスキルのポートフォリオが大切です。
なにか一つのスキルが突出しているより、バランスよくスキルを身に付けておくことで活躍の領域を広げられます。
また、バランスよいスキルが自身のキャリアの広がりにつながります。
データサイエンティストはデータサイエンススキルを身に付けることに躍起になりがちだが、重要なのはバランスです。
バランスがなければ、ビジネス課題の解決はできません。
スキルのポートフォリオを常に意識して、キャリアを築いていきましょう。
今回は以上です。