データサイエンティストの将来性は?

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データサイエンティストの将来性は?

データサイエンティストの将来性は年々増加しています。
この背景には各企業がデータ・AIを活用してDX化を推進しようとしており、ビジネスを改革し始めようとしている背景があります。これは国が発表している資料を見ても明らかです。

例えば、内閣府が発表している「AI戦略」においても今後の産業の発展にはAI・データが不可欠だということに言及しており、データを扱う人材の需要の高まりが見て取れます。
(内閣府:https://www.maff.go.jp/j/kanbo/tizai/brand/attach/pdf/ai-15.pdf)

経済産業省が公表している資料においても、ビッグデータやAI、IoTを「今後大幅に市場が拡大する見方が強い」と結論付けています。
(経産省:https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf)

さらに、データサイエンティスト協会が2021年に発表した調査結果では、8割以上が将来性を感じているという回答をしています。
(DS協会:https://www.datascientist.or.jp/news/personal-research2020/)

データサイエンティストの年収

データサイエンティストの年収は比較的高い傾向にあります。
少し曖昧な表現をしているのは筆者も業界全体を知っていないために転職サイトの情報を参考にさせて頂いております。

「求人ボックス」
”データサイエンティストの仕事の平均年収は約715万円。日本の平均年収と比較すると高い傾向にあります。月給で換算すると60万円、初任給は25万円程度が相場”
求人ボックス

「コエテコcampus」
”日本のデータサイエンティストの平均年収は、約650万円だと言われています。日本全体の平均年収が約420万円なので、比較的高い年収だといえます。”
https://coeteco.jp/articles/10736)

「レバテック」
“データサイエンティスト協会が2020年に実施したアンケート「データサイエンティストのリアル」によると、データサイエンティストの平均年収は791万円です。また、レバテックに寄せられているデータサイエンティストの求人には、想定年収が1,000万円をこえるものもあります。
一方、厚生労働省が実施している「賃金構造基本統計調査(令和3年)」によると、情報通信業の平均年収(賞与含む)は581万円でした。データの年代に多少の違いはあるものの、一般的にデータサイエンティストの年収・収入は高いと言えるでしょう。”
https://career.levtech.jp/guide/knowhow/article/799/)

データサイエンティストの年収が高い傾向にある理由は「需要に対して人材が不足していること」です。

下記に述べたようにデータサイエンティストに求められるスキル・能力は多岐に渡ります。
データサイエンティストに必要なスキルは? | Digital Transformation ブログ (digital-transformation-blog.com)データサイエンティストの業務内容は? | Digital Transformation ブログ (digital-transformation-blog.com)
データ分析に関する専門的なスキルを持ちつつ、ビジネス理解・システム理解など多くの知識を活用しながら業務を遂行していかなければなりません。
そのようなスキル・能力を有している人材は多くなく、結果的に貴重な人材として位置づけられることになります。

また、前述したようにデータサイエンティストの需要が増している中で、データサイエンティストが不足している状態がすでに発生しています。そのために人材を確保しようとする企業が増えており、結果として給料を高めて人材を確保しようとする企業が多く出てきている背景があります。
 

データサイエンティストが活躍する業界

データサイエンティストが活躍する業界は幅広く、様々な業界で活躍することができます。それはデータサイエンティストが有しているスキルがドメイン知識ではなく汎用的な知識であるからです。なぜなら、データサイエンティストは「数字」に対する深い理解・スキルを持っているからです。

数字を使わない業界はほぼ存在しないといっても過言ではなく、数字に対して専門性を持つデータサイエンティストはどの業界でも活躍できる職業だと言えます。

データサイエンティストが活躍できる業界の例として、IT業界/金融業界/製造業界/マーケティング業界/広告業界/コンサルティング業界など様々ありますが、ここでは特に需要が述べていくであろう業界をピックアップして、記載していきます。

IT業界(SIer)

IT業界におけるデータサイエンティストの需要は高まっている背景として、IT業界特有の課題が発生しており、その課題解決にデータサイエンティストが必要となるからです。
IT業界の課題は「主な収益基盤である、保守・運用費が減少している」という課題です。近年ではクラウド技術などが台頭しており、技術のコモディティ化が進んでいます。そのため、技術的な難易度が低下しており、保守・運用を各企業が内製化しやすい市場環境で、保守・運用費がSIerに落ちてこない構造になりつつあります。
この課題を打破するために、データサイエンスが登場します。システム開発後、システムに蓄積されるデータを最大限活用することで顧客に新たなる価値を提供できるようになります。
「システム開発」×「データサイエンス」という2軸で継続的な収益を生み出していくことができます。

このように、いままでの単純な保守・運用に付加価値を加えるためにIT業界ではデータサイエンティストの需要が増しており、採用を強化している背景があります。

マーケティング業界

マーケティング業界でデータサイエンティストが求められる理由としては意思決定による、改善効果が大幅に見込める領域であるからです。
マーケティングという領域は複雑性が高く、意思決定が難しい領域である一方で、予算が多く割り当てられることが多い領域です。

サービス開発/TV CM/デジタル広告/キャンペーン費用 など多くの選択肢がある中で、莫大な予算を割り振っていく必要があります。
どこにどれくらいの予算を使っていくべきかということを考える上で、データ分析は大きな頼り処となります。
複雑性の高い事象をデータ分析によって明らかにしながら予算配分を考えていくことで、迅速かつ高精度な予算配分を実現することができます。また、各予算の使い先ごとに費用対効果を算出して、検証を実施しながら改善を回していくサイクルを構築することで、さらなる予算の最適化を実現することができます。

マーケティング領域においては今後もさらに複雑性の高い事象に向き合っていくことは必然になります。そのため、データ分析によって改善を回していくことはさらに重要な要素となってきます。

コンサルティング業界

コンサルティング業界では最もデータサイエンティストの需要が高まっていると言っても過言ではありません。背景としては何度か述べている通り、各社がDX(Digital Transformation)化を推進しようとしていることがあります。しかし、各社はDX化をどのように進めていくべきかが手探りの状態となっています。この状態を解決するには外部の知見を多く持つ専門家すなわちコンサルティングファームに頼ることが手っ取り早い解決方法になります。
このような背景の中で各コンサルティングファームでは、DX案件が特に注力領域になっており、多くのデータサイエンティストやDX人材を多く集め始めています。
コンサルティングとデータ分析は非常に相性がよい領域です。データから導き出される客観的な事実・示唆に基づいた論理展開が可能となるからです。また、同時に各企業のデータから導き出される結果からさらなる顧客の課題を引き出すこともできるため、継続的な案件を生み出しやすいというメリットもあります。

データサイエンティストのキャリアの築き方

最後に、どのようにデータサイエンティストのキャリアを築いていくべきかという点について記載していきます。
キャリアは多岐に渡るものであり、画一的には語れないものではあることは承知の上で、あくまで王道のキャリアの築き方という観点で記載します。

データサイエンティストとして最も重要な要素は如何に多種多様な経験を積むかという点に尽きると考えています。
データ分析を基に課題解決を推進していくデータサイエンティストにとって、多種多様な課題解決アプローチを経験していること自体が人材の価値を決めると考えているからです。
データサイエンティストとしての価値を向上させるためにどのようにキャリアを築いていくかを以下の3STEPで説明します。
 

STEP1:分析スキルを身に付ける(個人の能力を伸ばすフェーズ)

まずは、自身の分析スキルを身に付けることです。データサイエンティストとしての基盤を作るためにデータサイエンティストとして必要とされるスキルを一通り身に付けることが大切です。
データサイエンティストとして必要なスキルはこちらで説明しております。(データサイエンティストに必要なスキルは?)
この際に、重要なのは習熟度は置いておいて、すべてのスキルを網羅的に身に付けておくことです。データサイエンティストに必要なスキルは幅広く、すべてを高いレベルで身に着けることは非常に困難であり、時間がかかります。
ではなぜ、すべてのスキルを網羅的に身に付けておくことが重要なのかというと、各スキルの基礎理解を出来ていれば、有識者に頼りながら徐々にスキルを成熟させていくことができるからです。逆に基礎理解が出来ていなければ、一生そのスキルは成熟しません。
経験を積むに連れて、徐々にスキルを伸ばすことができるため、最初のSTEPとしてスキルを伸ばせる土壌を整えることが重要となります。
 

STEP2:分析チームをマネジメントする(チームとして成果を出す力を身に付けるフェーズ)

ある程度個人でのスキルを身に着けたら、分析チームをマネジメントするスキルを身に付けることが重要です。チームで成果を出すということは単純に人数が増えるので分析の規模や成果の大きさが拡大することを意味します。これにより、1人で分析するとは比較にならないほど多くの経験を積むことができます。
詳細は割愛しますが、チームとして成果を出すにはタスク管理やスケジュール管理など、PJマネジメントスキルが求められるため、STEP1で身に付けたスキルとはまた別のスキルが求められることになります。
この際に、重要なのは自身の弱いスキルをチーム内で補って分析を進めることです。例えば、自身が機械学習のスキルが浅いならば機械学習に強みを持つチームメンバーを配置する、などです。こうすることによって、あらゆる分析要件に対応できるチームを構成するだけでなく、分析を通じて自身の弱いスキルを底上げすることができます。
あらゆる分析に対して対応できるチームを組成して、自身のスキル向上・経験値を積んでいくことが重要となります。

STEP3:多領域を経験して、経験を多く積む(自身の経験値を獲得するフェーズ)

チームとして成果を出せるスキルを身に付けたら、多領域で経験を積んでいくことが次のSTEPです。単一領域の経験値だけではどうしてもデータサイエンティストとしてキャリアは頭打ちが来てしまい、キャリアの広がりが限定的になってしまいます。例えば、ソーシャルゲームのデータ分析しか経験できていなければキャリアがソーシャルゲーム業界に閉じてしまい、ソーシャルゲーム業界の市場が縮小すると自身のキャリアの価値もなし崩し的に下がってしまう恐れがあります。
データサイエンティストという汎用的なキャリアの価値を最大化するには幅広い領域で分析経験を持っていることだ重要になってきます。
マーケティング領域やサービス・アプリ改善領域・経営戦略領域など領域は様々ありますが、各領域で課題解決アプローチや分析アプローチは大きく異なります。
多領域での分析経験を基に自らの引き出しを増やすことでデータサイエンティストとしての価値を高めてことができるでしょう。

最後に

上記のようにデータサイエンティストはキャリアを築いていくことが望ましいと考えております。
最終的なキャリアの終着点は各々あると思っており、自らの意思を持って決めていくべきだと思います。
プロダクトマネージャーになるのもよし、経営陣に名を連ねるのもよし、経験を活かしてフリーランスになるのもよし、その時の状況や自身の意思に基づいて目指すべきものを徐々に具体化させていくことがいいでしょう。

データサイエンティストという業態はあらゆる選択肢を保持できる職業であり、データサイエンティストとしてのキャリアを築いていくことで将来的な広がりを持てる職業であります。
複雑性が高まっているこのご時世においては自分のやりたいことを明確に持てないことが多いと思います。その点ではデータサイエンティストは幅広い選択肢を持ちながら、今後のやりたいことを考えられる魅力的な職業であると思っております。

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